波乱の2016年度採用スケジュール
2016年卒の採用スケジュールは、政府からの要請などにより『「広報活動開始」は2015年3月1日以降、「選考活動開始」は2015年8月1日以降』とされました。
企業は大幅な採用スケジュールの変更を余儀なくされ、正直なところ人事部の採用担当たちは混乱している状況でもあります。
ほとんどの企業が、自分たちの競合や大手企業の動向を見守りつつ「様子見状態」といって良いでしょう。
しかし、ルールは恐らくですが「半数以上の企業が守らない」のではないか。というのが業界内での予想です。
個人的にも同じ意見です。
そこで今回は以下に学生・就活生の立場からではなく「企業の採用担当の立場から見た2016年度の採用スケジュールが守られない理由」を挙げていこうと思います。
優秀な学生ほど早期に就活を始める傾向が顕著
採用担当の共通の認識として「早期から動き出す学生は、そうではない人と比べて明らかに優秀」という認識があります。
この認識に関しては個人的にも大いに同感するところです。
採用初期段階と後半ではかなりの質の差を実感します。
早期に就職活動を始める方は相対的に意識が高く、事前準備の大切さを知っているからかもしれませんね。
とにかく早ければ早いうちに行動を起こしている子ほど優秀であるという事は、どの企業の採用担当は認識しています。
この認識があらゆる企業の共通認識になり、どの企業もなるべく採用スケジュールの早期に優秀な学生を確保するようになりました。
現に私が務めていた某大手上場企業の採用スケジュールも2012~2015年まで連続的に採用スケジュールを早めてきました。
そもそも、今までの経団連の倫理憲章には法的拘束力がなく、外資系企業は従う義務すらありませんでした。
さらに以前から経団連非加盟の国内企業は従来から独自に定めたスケジュールで採用選考を実施してきたのです。
それがいきなり「政府からの要請」があったからといって全ての企業がルールを守ろうとはしないでしょう。
自分たちの企業は真面目にルールを守っているのに、他に守らない企業が表れて、早期に優秀な学生を刈り取っていかれるわけにはいけませんよね。
ここには残念ながら「ルールを守らないと学生への負担が・・・・」という議論は中々起こりません。
採用担当の人もいわば只のサラリーマンですので、自社の利益である「優秀な学生を採用すること」が最優先になってしまうからです。
- 企業は「早期に行動を起こす優秀(行動力のある)な子が多い時期に採用したい」
- 恐らく半数の企業が、期限前に採用を開始していく
- 「政府からの要請」があったからといって全ての企業がルールを守らない
- 採用担当の人もいわば只のサラリーマン。自社の利益を優先。
リクナビ・マイナビ・日経ナビのオープンを待っていたら遅い
2015年3月1日の0:00(2月28日の深夜24:00)に一斉にリクナビ・マイナビ・日経ナビがオープンします。
リクナビ・マイナビ・日経ナビなどの大手ナビサイトが「政府からの要請」をおおまっぴらに無視するわけはいきませんので、これは確定です。
ただ、重要なのは一部の大手企業はこのリクナビ・マイナビ・日経ナビのオープンを待たずに、独自に自社の採用サイトから別枠でエントリーを受け付けようとする動きがあるのです。
このため、ナビサイトオープンあとにのんびりしていたら既に独自に自社の採用サイトでエントリーが始まっているなんてことも。
最悪なのは既にエントリー締め切り・・・という場合もあるでしょう。
そう、ナビサイトオープンを待っていたら遅いのです。
遅くとも年明けには自己分析や業界研究を始めていき、2月には目当ての企業研究や面接をし始めていきましょう。